力学

力学、解析力学のページです。ブログの先頭に戻るには、表題のロゴをクリックして下さい。

多様体、テンソル解析

 現在2019年11月5日12時42分である。

 ブルバキランダウのブログで、始めることを宣言しておきながら、あのブログは、ブルバキ専用になってしまった。

 エイブラハムとマーズデンの『力学の基礎』は、どうしても読みたい本なので、その予備知識に証明が付けてある、エイブラハム&マーズデン&ラティウ『多様体テンソル解析と応用』から、読んで行くことにする。ブルバキランダウのブログで、1回だけ、始めているので、ここに持ってきておこう。




*******************************
*******************************






 現在2018年12月7日16時44分である。

 この本、

エイブラハム&マーズデン&ラティウ『多様体テンソル解析と応用』

を、どんどん読んで行く。

 基本的に、文章のひとまとまりずつ、本文を写し、日本語訳し、分かりにくい部分を、徹底的に、補完する。

 高校生には、理解できないだろうな、と思える部分は、手取り足取り、説明するように、心懸ける。

 それでは、早速始めよう。

 まえがきでは、難しい言葉が頻出するが、そんなものが後で出てくるのだろうな、だけで、飛ばして良い。


 まず、扉から、



**********************************


R.Abraham

J.E.Marsden

T.Ratu


Manifolds, Tensor Analysis,

and Applications


Second Edition



Springer-Verlag

New York Berlin Heidelberg London Paris

Tokyo Hong Kong Barcelona Budapest



*******************************


 省略されているところも、補って訳すと、


*****************************


ラルフ・エイブラハム

ジェロルド・エルドン・マーズデン

チューダー・ラティウ



多様体テンソル解析と応用

第2版




シュプリンガーフェアラーク

ニューヨーク ベルリン ハイデルベルグ ロンドン パリ

東京 香港 バルセロナ ブダペスト



**************************



 著者名なのだが、エイブラハムは、1936年7月4日生まれ、現在82歳。

 マーズデンなのだが、今まで私は、『マールスデン』と、読んでいたのだが、今回この記事のために、インターネットで、色々調べて、この本の前身(『力学の基礎 第2版』)が出版された直後に、それを大学院修士課程で読んだという、由利美智子(ゆり みちこ)さんという人が、アブラハム・マーズデンの本と、言ってるので、Wikipediaと付き合わせて、以後『マーズデン』と書くことにする。1942年8月17日生まれ、2010年9月21日没。

 由利美智子さんは、アブラハムと言っているが、ラルフ・エイブラハムで、ヒットするので、エイブラハムは、変更しない。

 ラティウは、どう読むか、どうしても分からなかったので、チューダー・ラティウとする。1950年3月18日生まれ、現在68歳。

 題名が、長いのだが、『多様体テンソル解析と応用』という題は、目立つ題だし、この本を訳したのだと、パッと分かるので、題名を述べるときは、『多様体テンソル解析と応用』と、フルネームで呼ぼう。

 ただ、投稿の題名は、『多様体テンソル解析』とする。

 それでは、まえがきに、入ろう。



*************************


{\large ~~~~~~~~~~~~~~~ Preface}



The purpose of this book is to provide core material in nonlinear analysis for mathematicians, physicists, engineers, and mathematical biologists. The main goal is to provide a working knowledge of manifolds, dynamical systems, tensors, and differential forms. Some applications to Hamiltonian mechanics, fluid mechanics, electromagnetism, plasma dynamics and control theory are given in Chapter 8, using both invariant and index notation.


************************


 余り長くなると、対照させにくいだろうから、ここで、切ろう。

 訳すと、


*************************

          まえがき

 この本の目的は、数学者、物理学者、技術者、数理生物学者に、非線型解析の核心となるものを提供することである。主な目標は、多様体力学系テンソル微分形式の実際上の知識を提供することである。Hamilton力学、流体力学電磁気学、プラズマ力学及び制御理論へのいくつかの応用が、座標によらない形式と、添え字の付いた成分表示の形式の、両方を用いて、第8章で与えられている。


*************************


 さらっと書いてあるが、高校生くらいが、自分の数学の知識で、勉強することなど、到底できない、難しいことが、目標となっている。

 しかし、この本の良いところは、数学的な議論が精密で、丁寧なことである。かゆいところに手が届く説明が、私達を安心させてくれる。

 だから、まえがきが凄くとも、内容に挑戦してから、やめるかどうするか、考えた方が良い。

 続きを読もう。



***************************


The current edition of the book does not deal with Riemannian geometry in much detail, and it does not treat Lie groups, principal bundles, or Morse theory. Some of this is planned for a subsequent edition. Meanwhile, the authors will make available to interested readers supplementary chapters on Lie Groups and Differntial Topology and invite comments on the book's contents and development.


***************************


 ここまでが、第1段落である。

 訳すと、


***************************


この本の現在の版では、Riemann幾何学を十分詳しくは扱っていないし、Lie群も、主バンドルも、Morse理論も扱っていない。これらのいくつかは、次の版で計画されている。それまでは、興味のある読者には、Lie群微分位相幾何学についての補足の章を手に入れられるようにするつもりであるし、この本の内容についてや、この本を発展させるための、批評を求めたいと著者たちは考えている。


***************************


 Riemann は、リーマンという数学者なのだが、『リーマン幾何学』という言葉を、1回も聞いたことがない人は、さすがに脱落した方が、良いかも知れない。ただ、前にも言ったように、丁寧な本なので、読んでみる価値はある。同様に、Lie も、Morse も、数学者である。それぞれ、リー群、モース理論という使われ方をすることが、多い。

 さて、一つ気になったのは、

Some of this is planned for a subsequent edition.

という英文である。これは、this じゃなくて these だよね。

 誤植リスト、第1号 ◯these、✕this (p.v,l.9)(ページv,9行目ということ。あくまで、本文で)

 補足の章はもらってないが、それらを補って余りある文献を持っているので、必要なら、持ってくる。

 完全な誤植リストを、送ってあげたいね。

 それでは、続き。


********************************


Throughout the text supplementary topics are given, marked with the symbols and . This device enables the reader to skip various topics without disturbing the main flow of the text. Some of these provide additional backgroud material intended for completeness, to minimize the necessity of consulting too many outside references.


************************************


 訳すと、以下のようになる。


************************************


 この教科書のいたるところに、補足の話題が与えられていて、 の記号で印がつけられている。この工夫は、この本の主となる流れを妨害することなく、読者が様々な話題を飛ばしていけるようにするためのものである。これらの話題のいくつかは、必要以上に多くの参考文献を調べることを最小限度にするために、叙述を完全にすることを意図して、付加的な予備知識を与えるものである。


************************************

 これを見て、 の記号、元の本に、あったのかなあ? と、疑問に思って欲しい。あったのである。これは、{\TeX} の、パイフォントの中にある記号で、この本が、テフで打ってあるために、使われていたのだ。

 ただ、はてなブログは、完全に {\LaTeX} ではなく、MathJaxとかいうものなので、プリアンブルに、ユーズパッケージなどというものを、書けない。そもそも、常に、数式モードだし。

 そんなわけで、なんとかこの記号を、表示させようと、テフの文献を、色々見たわけですね。

 そして、駄目だ。となって、もしかして、コピーアンドペーストできない? とやってみたんですよね。

 それが、成功して、上のように、表示されているわけです。

 Windows 恐るべし!

 はてなブログ 恐るべし!

 そういえば、つい先日、はてなブログから、メールが来て、ブログ本文を書いているときに、写真を、ドラッグアンドドロップできるようにしました。と、言ってきたのですね、思い出しました。


 今日は、遅くなったので、本文は、ここまでにしますが、この本の思い出を、ちょっと。

 この本を、私が買ったのは、大学3回生だった1994年の始め。2/6とか、2/7という書き込みがあるので、2月に買ったようです。

 何度も、挑戦しています。

 2004年にも、2017年にも、訳し始めています。

 でも、結局、長続きしなかった。

 もっと成果が、見えるように、やれば良かったと思っています。

 今日は、ここまで。

 現在2018年12月7日21時21分である。おしまい。




*******************************
*******************************



という投稿が、去年の12月にあったのでしたね。

 取り敢えず、これを、このブログの第1回としましょう。


 目標はこれです。

Kindle の方、誤植が直ってない。残念。

 現在2019年11月5日13時14分である。おしまい。