力学

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力学の基礎(その6)

 現在2022年1月6日20時34分である。(この投稿は、ほぼ2058文字)

麻友「『力学の基礎』今年初めてね」

私「取り敢えず、本文訳してから、話を、しよう」


 私の訳

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 位相空間 {S} の1点 {u} の開近傍とは、{u \in U} となる開集合 {U} である。同様に、{S} の部分集合 {A} について、 {U}{A} の開近傍であるとは、{U} が開集合で、{A \subset U} となることである。

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 グーグル翻訳

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位相空間S内の点uの開集合は、uE Uのような開集合Uです。同様に、SのサブセットAの場合、Uが開いていてA c Uの場合、UはAの開集合です。

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 原文スキャン後 {\TeX} で修正

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An open neighborhood of a point {u} in a topological space {S} is an open set {U} such that {u \in U}. Similarly, for a subset {A} of {S}, {U} is an open neighborhood of {A} if {U} is open and {A \subset U}.

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麻友「これで、原著で、何行進んだの?」

私「3行だ」

若菜「確かに、この鈍さでは、『ホーキング&エリス』進まなかったのも、納得ですね」

結弦「開近傍というのの、例は?」

私「前回の、

{(3,6) \cap [5,8)=\{x|3 < x < 6 \} \cap \{y|5 \leqq y< 8 \}=\{z| 5 \leqq z <6 \}}

{(3,6) \cup [5,8)=\{x|3 < x < 6 \} \cup \{y|5 \leqq y< 8 \} =\{z| 3 < z < 8 \}}

で、{(3,6)} は、開集合なんだ。一方、{[5,8)} の方は、開集合でも閉集合でもない。そして、例えば、{[3,8]}は、閉集合なんだ」

麻友「なんか、境界が、あやふやなのが、開集合。カッチリしているのが、閉集合。どちらにも、統一されていない、開集合でも、閉集合でもないものがある。ということね」

若菜「そうすると、{4} は、開集合 {(3,6)} の中の点ですから、{(3,6)} は、{4} の開近傍ですね」

私「分かってきたな」


麻友「位相空間というのは、ランダウ理論物理学教程に、出てこないと言ってたけど、どうしてなの?」

私「数学でも、実数で、微分積分をやるとき、背後にある、位相空間というものは、考えずに進んだ。普通に実数で、相対論やったり、複素数で、量子力学をやる上で、位相空間は、あまり必要では、なかった。だからなんだ」

結弦「『場の古典論』を、パラパラ。あれっ、索引に、『位相』、『位相空間』って、あるよ」

私「それは、phase, phase space の訳語で、topology, topological space とは、異なるんだ」

若菜「『位相』という言葉に、全く違う、2つの意味があるんですか?」

私「そうなんだ。でも、文脈で、どちらであるかは、必ず分かる」

麻友「それで、太郎さんは、理論物理学教程に、位相空間を持ち込もうとしている。どうしてなの?」

私「地球の表面は、果てというもののない、球面だ。これが、例えば、やっぱり果てというもののない、どこまでも続く平面と、違うということを、数学的に、表すには、位相空間の力を借りるのが良い。こういう使い方の他にも、この世界は、何次元か? というのにも、位相幾何学は、答えてくれる」

結弦「ただ、もうちょっと、スピード上げてよ」

私「そうだな。じゃあ、これで、今日は、おやすみ」

若菜・結弦「おやすみなさーい」

麻友「おやすみ」

 現在2022年1月6日22時47分である。おしまい。